テレビ朝日新人シナリオ大賞に応募してみて、少し冷却期間を置いて冷静になって振り返って、気づいたこと・反省したことを共有します。
何を今さらな話ですが、こうならないように反面教師にしてください。
- タイトルは仮でいいからつけておこう!
- 主人公の欲求は具体的に!
- 構成のためなら回想を使っても良い
- あらすじは箱書きの前に書く!
- 改稿にはたっぷり時間をとるべき!
簡単に解説します。
タイトルは仮でいいからつけておこう!
脚本では「タイトル・クレジット」を本編の中に書きます。「このシーンのここでタイトルを入れてください」と指示するんです。
例えばよくあるのは、
刑事ドラマで誰かが怯えて命乞いをする。しかし殺されてしまう。犯人は誰だかわからない。
という場面を見せておいて、
ここで画面が切り替わって出演者やスタッフの名前が流れ(これをクレジットと言います)、
ドラマのタイトルが表示される。
ここでまたシーンが変わって、
先ほど殺された人の死体を警察が調べている。そこに主人公の刑事が現れる。
こんな流れのドラマを見たことがありませんか。
このとき、タイトルやクレジットをここで入れてねっていうのは、大抵、脚本の段階で書き込まれています。
でもこれ、「後でタイトルをつけてから入れよう」なんて思っていたら忘れてしまったりするので要注意です。
それに締切ギリギリになって考えると、余裕がなくて適当なタイトルになってしまったりします。
仮でも良いからタイトルをつけて、あらかじめ脚本の中に書き込んでおけば、チェックで読み返すたびにタイトルを目にします。
するとその都度、本タイトルをどうするか考えられますし、タイトル・クレジットを入れ忘れることもなくなります。
常になんとなく頭の中で本タイトルをどうするか考えているという状況だって作れます。
主人公の欲求は具体的に!
欲求が曖昧だと、キャラクターが曖昧になり、物語も曖昧になってしまいます。
すると書いていくうちにだんだんキャラクターやストーリーがブレてしまったり、
知らず知らずのうちに欲求が変わってしまったりします。
なので欲求は具体的に決めておくのが望ましいです。
構成のためなら回想を使っても良い
回想はドラマの流れを変えてしまうので、できるだけ使わないのがセオリーです。
しかし回想を使わないとどうにも構成が整わないというような場合は、回想を使っても良いです。
構成>回想
なので構成を優先しましょう。
ただし心構えとしては、「回想を使わなくても綺麗な構成を構築する方法は必ずある」と思っておくのがベターです。
あらすじは箱書きの前に書く!
公募って800字程度のあらすじをつける条件になっているのが一般的ですよね。
なので脚本が書き上がってからちゃんと書こうと思ったりしがちですが、それはおそらく間違いです。
脚本は2〜3行のおおまかなストーリーからスタートして、あらすじ→プロット→箱書き……
と徐々に具体化していくのが基本です。
あらすじは物語の要約ではなく、構成やバランスのチェックに使うべきだと思います。
改稿にはたっぷり時間をとるべき!
結局これですよね。
以前、映画監督と一緒に活動していたときは、週に2回のペースで延々と改稿をしてました。
プロデューサーからの返事を待っている間に改稿をどんどん進めていました。
ぶっちゃけ初稿の完成度は低くて構いません。
改稿でクオリティを上げていけば大丈夫。
何なら完璧な脚本を目指して1万回改稿しても良いと思ってました。
まとめ
テレビ朝日新人シナリオ大賞に応募した作品を振り返って気づいたことは以上となります。
とくに⑤の最後の一文は大事ですね。
しばらく書いてなかったので忘れてましたが、ちゃんと一本書いて一人で反省会をしたら思い出しました。
そもそも実力が足りてないし、完璧なんてないけど、完璧を目指さなきゃ。
その心づもりでやんないと。
応募した作品は審査に委ねるしかないので(改稿してもどこにも出せないので)
次の作品と向き合います。