脚本

脚本 を書く工程はだいたいこんな感じです

脚本 を書く工程をざっくり説明します。
実際は順序が替わったり同時に進めたり、取材や登場人物なんてずっとやってたりしますがこんな感じです。

① どんな 脚本 を書きたいか考える
② 物語 の骨子を短い文章で作る
③ 取材 する
④ 登場人物 ( キャラクター ) を作る
⑤ あらすじ を書く
⑥ プロット を書く
⑦ 箱書き をする
⑧ 脚本 を書く
⑨ 脚本 は 改稿 が命です

詳しく説明していきます。

工程① どんな 脚本 を書きたいか考える

最初にどんな物語を書きたいか考えます。
でも、必ずしもこれが一番最初ということではなくて、入り口はさまざまです。

・自分で経験したことを書く
・読んだ本を脚本化する
・すでに取材を始めてて、取材を通して書きたい物語を見つける
・人との出会いから見つける
・ニュースを見てこれを書かなきゃって使命感に駆られる
・頭の中に映像や静止画で場面が思い浮かんで膨らませる
・感動した絵画や音楽からヒントをもらう
・他の脚本を書いた際に思いつく(スピンオフもこれですね)

もちろんこれがすべてではありません。
物語の入り口は無限にありますので、普段から何か物語になりそうなことはないかなと考えておくことが大事です。

工程② 物語 の骨子を短い文章で作る

どんな物語を書きたいかが決まったら、100文字以内を目安に、物語の骨子を作ります。

例えば『ロッキー』なら、

自堕落な生活を送って いる三流ボクサーのロ ッキーは、世界チャン ピオンのアポロに挑戦 し、破れるが、その挑
戦を通して恋人である エイドリアンとの愛を 深め、みじめな人生を 打ち倒す。(85文字)

っていう感じです。

できるだけ具体的に書きます。
例えば「三流ボクサーのロッキーは、世界チャンピオンのアポロに挑戦し、破れる」だけだと弱いんです。

この短い文章は、会社で言ったらビジョンのようなもの。
物語の指針となります。

脚本を書いていると、どの方向に進んだら良いのか迷うことがたくさんあります。
そんな時、この物語の骨子に戻って、最初に目指した方向を思いだします。
だから具体的である必要があるのです。

しかし詳しく書きすぎて100字を超えてくると、焦点がブレます。
逆に曖昧だとどこに向かえば良いのか分からなくなってしまい、迷うことになります。

工程③ 取材 する

便宜的にこの位置に入れましたが、実際には取材は、
「工程①どんな物語を書きたいか考える」よりも前から始まっており、
「工程⑧脚本を書」き終わった後も続きます。

ただ、この辺りから取材が本格化するのでここに入れました。

物語の骨子が決まることで、本格的にキャラクターやストーリーを作り始めるため、取材が必須となります。

工程④ 登場人物 ( キャラクター )を作る

ストーリーを考えながら主要な登場人物を作っていきます。

最初から「この人のこと書きたい!」って思って脚本を描きはじめた場合もあるので、便宜上この位置に置いた感じです。
でもまぁ大体、ここら辺ですかね。

工程②で物語の骨子をすでに作ってあるので、大まかなストーリーは何となく頭の中にあったりします。
逆に物語の骨子がまだ曖昧で、とりあえずキャラクター作ってみるかってことも。

キャラクターを考えはじめたら特殊な職業になってしまって取材をやり直したり、
取材したところ物語の修正を余儀なくされて最初からやり直し〜という場合もあったりして、
意外と進まなくなったりします。

また、この工程が終わった後、脚本を作り上げていく中で、
新たに必要な登場人物が出てきたり、必要じゃなくなったり、
複数の人物を一人にまとめることもあります。

キャラクターを作るのって難しいです。

工程⑤ あらすじ を書く

登場人物を作る前にあらすじを書く人もいるかも。
まぁ②〜④あたりは明確に順番があるわけじゃないですね。
ほぼ同時進行です。

あらすじは800文字程度で書きます。
工程②の物語の骨子を元に、大まかなストーリーを作ります。

ま、ここまでの工程で、すでにある程度、できていると思います。

あくまであらすじですので、そんなにしっかり作り込まなくても構いません。
時系列とか話の流れとかも関係なく書いて大丈夫です。

梗概(こうがい)って言うと玄人っぽくなってカッコイイです。

工程⑥ プロット を書く

プロットとは、あらすじをドラマの進行通りに書いたものです。
あらすじよりも具体的に映像が思い浮かぶように書きます。

文字数はあらすじと同じ800字くらいか、もっと増やしても良いと思います。

あらすじは書かず、プロットだけ書く人もいます。
なんか説明が短いですけど、あらすじよりプロットの方が大事です。

工程⑦ 箱書き をする

箱書きというのは、1シーンにつき1つの箱を作って、その中に

  • 場所と時間
  • 登場人物
  • そのシーンで何を描くか

を記入したものです。

全120シーンの脚本なら120個の箱ができます。
Excelで、
各行にシーン番号が1、2、3……と振られていて、
列にシーン番号、場所と時間、登場人物……と割り当てられた
表をイメージしていただくと良いでしょうか。

これを頭の中で作っちゃう人や、巻物状に書いて部屋の壁に貼る人もいるそうです。

大抵箱書きの通りにはいかないので、僕は苦手です。

工程⑧ 脚本 を書く

これらの工程を経て、ようやく脚本の本文に取りかかります。

基本的に箱書きの通りに書いていくのですが、追加すべきシーンや不要なシーンが見つかったりします。
迷ったらプロットやあらすじ、登場人物、取材内容、物語の骨子を参照しつつ、
とにかく最後まで書き上げます。

途中で破棄したり原稿をビリビリに破いたりしたくなりますが、我慢して最後まで書きます。
拙くても下手くそでも良いから、とにかく最後まで書きます。

俺、スゲー! この脚本、めちゃくちゃおもしれー!

って思いながら書いても、どうせ酷評されます。
自分で読んでもつまんなすぎて死にたくなることもあります。

一夜にして才能アリから才能ナシに突き落とされることもあります。

でも、最後まで書いてください。
すごい脚本を途中まで書いてほっぽり出すより、クソみたいな脚本でも最後まで書く方が価値があります。

ごめん……自分に言い聞かせています。

工程⑨ 脚本 は 改稿 が命です

以上が脚本を書く工程です。
しかしこれで完了ではありません。

ここから改稿していくことが重要です。
改稿が20稿以上に及ぶこともあります。

なかなか大変な仕事ですが、書き終わったときの爽快感といったら最高です!

あなたも良かったらぜひ書いてみてください。
楽しいですよ!

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